数々の苦難を乗り越えて開催された東京オリンピックも終わり、8月24日開催のパラリンピックを待つばかりとなりました。皆さんもご自宅での観戦を楽しまれ たことと思います。
オリンピックとパラリンピックの間に約2週間のインターバルがありますが、ここに日本の「お盆」と呼ばれる行事があります。
お盆は、祖先の霊を祀る行事で、日本古来の祖霊信仰(先祖の魂を敬う)と仏教が融合(混る)した行事です。かつては7月に行われましたが、最近では農繁期を避ける為に8月15日を中心とした13日から16日までの期間お盆とする地域が多くなったようです。
お盆には先祖の魂が家に帰るとされ、13日夕刻には玄関を開けて迎え火を焚き、戻ってくる先祖が我が家を見つけやすいようにします。
お盆棚(英語ではAltar)には先祖をこの世に迎える「迎え盆」の際には早く呼び寄せるため、足の速い「馬」に見立てた「きゅうり」を、あの世にお見送りする「送り盆」の際にはゆっくり帰ってもらうため、足の速い「牛」に見立てた「なす」にそれぞれ割りばしで足をつけたお供え飾ります。
形を変えて世界各地で同様に家族が集まり先祖を祀る行事があるようです。
コロナ禍が収束し、故人の魂のみならず家族皆が帰省できる日が早く来ると良いですね。