国際科を持つ学校の教員としては、国際交流活動に前向きに楽しく取り組むことができる生徒を誇りに思います。幼児の頃から英語に触れている生徒もいれば、中学校から英語学習を始めた生徒もいます。英語への興味関心や自信は人それぞれですが、海外からのゲストと交流活動をする際に出るエネルギーは素晴らしいものがあると思います。入学前から英語や国際交流活動に興味があった生徒がほとんどですが、現実的には日々の学習や部活動に追われ、入学前の気持ちを維持、向上させることができる生徒は全員とは言えません。ただ、交流活動を企画・実施することにより、自分の将来に対する目標を再確認し、更にその意志をより強固なものにすることができています。
高校生の3年間はそれまで以上に様々なものに触れ、視野を広げていかなくてはならない時期です。学校での教科学習だけではなく、将来のことや世の中のことにも目を向けていって欲しいと考えています。今の高校生はかつての高校生以上に多くのチャンスと出会える世界に生きています。インターネットの普及もあり、何かにチャレンジする機会は格段に増えています。人にもよるかと思いますが、情報が溢れていることにより、その選別ができずにチャンスを逃したり、自分自身に対する甘えが生まれ、真剣に向き合い損ねたりする生徒もいます。このあたりは周囲の応援が必要であるかと思います。守られて育ってきた今の世代の高校生には、失敗が時として何よりも効果的かもしれません。国際社会に通用する人材育成を目指し、生徒が自ら課題を見つけ、自ら考え、強い気持ちで前に進むことができるような指導をしていきたいと思います。
特集ページの内容については「かわさき国際交流ニュース SIGNAL」2013 秋号(No.122)をご覧ください。